COP27史上初の「若者のための議席」


「今日生まれる子どもたちは、今の大人の4倍ほど、異常気象の影響を受けることになる」

COP27の青年大使であるOmnia El Omrani氏はそのように言った。 子どもや若者など「未来の世代」は、不均衡にも上の世代より気候変動の被害を被る、ということだ。

気候変動に対して、昨今ますます多くの若者たちが声を上げている。15歳で「気候のための学校ストライキ」を行い、一躍有名になったスウェーデンのグレタ・トゥーンベリ氏など、海外の若いアクティビストだけでなく、日本でもSNSなどを通して情報を発信したり、アクションを訴えかけたりする人々が目立つようになった。しかし、意外にも気候変動に関する議論が行われるCOPにこうした若者の議席が用意されたことはなく、これまで国の代表など限られた大人のみが参加してきた。

そんななか、2022年11月6~18日にエジプトで開幕予定のCOP27で、COP史上初の若者たちのための議席が正式に用意されるという。設置予定の「子どもと若者のパビリオン」では、子どもたちがディスカッションや政策報告を行う予定だ。


この会議で、若者たちは、世界のリーダーたちに対して、「気候危機の影響を受ける先住民やグローバルサウスの人々を守る方針を優先するように訴える」ことが期待されているという。先進国と呼ばれる国々が、気候変動の影響をもろに受ける途上国に対して、資金拠出などを通した責任を負うことを求められている今、国や地域間における不均衡を是正しながら、より良い未来へと「公正に移行」していくことが重要視されているのだ。


人間を含むすべての生き物が生きやすい地球環境を守り、未来をつくっていくことで初めて、今の若者と大人の「世代間の不均衡」は正される。だがその際、国や地域間の不均衡も正していくことも必要不可欠だ。自分たちの未来を憂い、声を大にして叫ぶ若者たちのCOPへの参加は、きっとその大きな後押しとなるだろう。


今回のCOP27の開催地であるエジプトを含むアフリカ大陸では、気候変動の影響をもろに受ける脆弱な地域が多いことに加えて、全体の人口の77%が35歳以下の若者だ。そうした事実からも、今回若者を招き、その声を聴くことの意義は大きいものだと言えるのではないだろうか。今回の会議を皮切りに、これからさまざまな社会課題について、世代や立場を超えて、幅広い人々が声を交わし合う機会が増えていくことを願う。

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